認知症の介護
どのように認知症の人をケアすればよいのでしょうか?
症状対応のコツ症状にあわせた介護者側の対処法
認知症患者と上手に付き合うためのコツがたくさんあります
以下は、専門家が語る症状にあわせた介護者側の対処法です。
これには患者と上手に付き合うためのコツがたくさんあります。
実際の生活の中でこのすべてを実効することは強い忍耐力を必要としますし難しいですが、是非、参考にしてみてください。
睡眠障害(昼夜逆転など)
- 日中の活動を多くして、生活のリズムをつけましょう。
- 寝る前にはそばにいて安心させたり、興奮状態があれば静めるように工夫します。
- 患者のパターンを観察し、考えや行動を先読みして対処しましょう
(お腹が減っていないか、トイレには行きたくないか、何か用事が残っていないかなど。)
異食(何でも口に入れる)
- とくに危険だと思われるものは、極力、患者の手の届かないところに置きます。
- 口寂しい気持ちが強く見える場合は、何か食べられるものに変えたり、スキンシップをはかって気がまぎれるようにします。
着脱障害
- まず、衣服の着脱にあたって、急がせないことです。
- 着る順番に服を並べたりしたり、衣服を順番に手渡ししてあげます。
- なるべく自分でできるように補います。
感情失禁(感情の変化が激しい)
- まずは、よく話を聞いてあげます。
- 何事にも、受容的態度で接します。
興奮・暴力
- 危険なもの(ナイフ・はさみなどの刃物)が回りにないか、十分に確認してください。
場合によっては、電気コード・ボールペンなどなんでも危険なものになりえます。
日頃の行動を参考に注意してください。
- まず、落ち着いて対応するよう心がけます。
- そして、訴えに耳を傾けてみましょう。
- 本人が好みそうな気分転換の方法をはかったり、静かな環境を作ってみます
- 少し間をおいてから優しく接し、どうしても手に負えないときは受診・相談するようにしてください。
徘徊
- まず、いままでのことを考えて、動き回る原因を考えてみます。
「トイレがわからない」とか「昔の家に帰りたい」「いきたいところがある」などの原因がないか、直接本人に問いかけてみます。
その上で、いちばん良いと思われる対策をしてみます。
- 対策がなく、あいかわらず徘徊するときは、動き回ることから気をそらせてみます。
例えば、一緒に歩いたり世間話などをしたりしてみます。
- 無理にやめさせたり,叱ったりするのは逆効果です。
尿便失禁(おもらし)
- へんに驚いたり、怒らないようにします。
- 「トイレ」のプレートを貼るなど、トイレの場所をもっとわかりやすくします。
- 頃合いをみてはトイレに誘い、排尿するよう誘導してみます。
- オムツはできるだけしないように努力したいものです。
- もし、オムツを使用せざるをえない場合には、自尊心を傷つけないようにします。
不潔行為
- 規則正しい排便習慣をつけるよう誘導します。
- 排便・排尿後は、すぐに後始末してきれいにします。
- なにより他のことに気を向けさせ、叱らないようにします。
幻覚(幻聴・幻視など)
- とにかく、訴えは否定しないことです。
- 話のつじつまを合わせるようにしてみます。
- 部屋の環境(とくに夜の照明)を工夫してみます。
- 話をよく聞き、受け入れ、安心してもらいます。
- 興奮したり、怖がっていたら、手を握るなどして落ち着かせます。
妄想(もの盗られ妄想・嫉妬妄想・被害妄想・貧困妄想)
- ものがないという場合、一緒に探します。
- ただし、本人の持ち物には触れずに、自分で探すようにさせます。
- 財布など大切なものについては、身につけるとか信用のおける人に預けるようにさせます。
- 日頃、よく物をしまい込む場所やクセを知っておきます。
- 言っていることは一方的に否定せず、あえて説得もしないようにします。
うつ状態
- まず、励まさないようにしてください。
- 十分な休養と、生活全般での気分転換などを徐々にはかっていくようにします。
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