リハビリテーションは、大脳を刺激する訓練と適度の運動を一緒に行うことが効果的です。
一般的に認知症になると、刺激の乏しい家の中に閉じこもる生活が多くなります。
すると、ものを考えたり判断したりする精神機能や活動意欲が衰えていき、認知症の症状を急速に進行させてしまう可能性があります。
認知症の初期には、進行を遅らせる目的のリハビリテーションが大切です。
大脳を刺激するリハビリテーションの一例として、以下のようなものがあります。
中には、わりと簡単に生活の中に取り入れることができるものもあります。
デイサービスなどだけに頼らず、家庭の中でも積極的に行っていきたいものです。
精神機能を活発化させ、自発性・集中力・意欲面を向上させるのに効果があります。
適度の運動を行うことで大脳を刺激します。
適度の運動は生活にリズムを生み出し、徘徊、抑うつ傾向も改善してきます。
うつ的な状態で顔つきも抑うつ的であった人が、適度の運動をすることにより笑顔が現れることはよくみられるところです。
とくに、体操やレクレーションは、昼夜が逆転し昼間寝てばかりいる患者に効果的です。
運動をすることで昼間起きている時間が増え、それとともに不眠や夜間せん妄も減少していきます。
リハビリテーションを行う際、気をつけたいことがいくつかあります。
以下、それをまとめています。是非参考にしてみてください。
身体を動かすリハビリテーションでは、「体を動かすことは楽しいことだ、心地よいことだ」と、認知症患者の感情に訴えることが必要です。
この心地よさを伴わない運動はあまり効果がないものです。
いやいや行うことは精神的にもよくありません。
また、抱きしめる、手を握るなどの身体的接触をもつことは、とくに相手が拒否しない限り積極的にやってもらいたいものです。
認知症の症状が進行し、寝たきり状態にある場合は、「座った生活」を目標にしましょう。
座ることでバランス機能・心肺機能が向上し、その継続により体力がついてきます。
また、座ることは床ずれの予防にもなります。
そして、座った生活ができれば、食事を座ってとることも、ポータブルトイレで排泄することもできるようになります。
加えて車椅子での移動が可能になり、大脳に良い刺激となります。
リハビリテーションに限らず介護をするうえで最も大切なこと。
それは相手のプライドを傷つけないこと、子供扱いをしないことです。
これは基本中の基本ではありますが、忘れがちになってしまうこともであります。
相手を尊重することで、自分自身を尊重してもらえる場面もあるかもしれません。
介護者は常にこのことを意識しておくようにしましょう。
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