認知症の種類

一口に認知症といっても様々な種類があります。

早期パーキンソン病の治療

残念ながらパーキンソン病の原因はいまだに詳しくわかっていません。
そのため完治は難しい病気です。
しかし、脳内で不足しているドーパミンを補うことで症状が軽くなることが分かっています。

ドーパミン自体を飲んでも脳内に達しないので、L-ドーパという前駆物質を服薬します。
L-ドーパは脳中でドーパミンに変化します。現時点では、これがもっとも理にかなった治療だといえます。
しかしL-ドーパ製剤は長期服薬すると効果が減弱し、症状に日内変動(よくなったり、悪くなったり)が見られたり、ジスキネジアといった不随意運動(自分の意志に関わりなく身体が動いてしまう症状)が出現するようになったりします。
このため、高齢者や認知症(痴呆症)の合併者以外は、まずほかの薬(抗パーキンソン薬)で治療をすることが必要です。

早期パーキンソン病の治療ガイドライン

日本神経学会ではパーキンソン病の治療ガイドラインを発表しました。

早期パーキンソン病の治療ガイドラインのポイント

  1. 高齢者(ひとつの目安として70~75歳以上)および認知症(痴呆症)の合併患者以外はドパミンアゴニストから開始する。
  2. ドパミンアゴニストで関心が強い場合や十分な効果が得られない場合はL-ドーパを併用する。この2種類でも症状の改善が不十分な場合は、抗コリン薬または塩酸アマンタジンを併用する。
  3. ドパミンアゴニストを使用する際はドンペリドンを併用するとスムーズに誘導することができる。
  4. L-ドーパを開始する場合モノアミン酸化酵素B阻害薬を同時に併用してもよい。
  5. 治療期間が長くなる若年者の場合、抗コリン薬あるいは塩酸アマンタジンで数年間の治療が可能であれば、L-ドーパ開始を遅らせることができる。
  6. L-ドーパ(DCI合剤)は、L-ドーパが脳に入る前に分解されにくく工夫された薬物。L-ドーパといえば、通常この合剤のことが多い。

抗パーキンソン薬について

ドパミンアゴニスト

脳内でドーパミンを受け取る部分であるドーパミン受容体を直接刺激することで、パーキンソン病の症状を軽減する、ドーパミンもどきの薬といえる。

抗コリン薬

パーキンソン病では、脳(綿条体)の中でドーパミンが少なくなることにより、相対的にアセチルコリンという物質が優位に立つと考えられている。このアセチルコリンを抑えることで、パーキンソン病の症状を緩和させる。

塩酸アマンタジン

A型インフルエンザウイルスの治療薬。脳細胞を刺激してドーパミンの分泌を活発にする。

モノアミン酸化酵素B阻害薬

ドーパミンの分解を阻害し、作用時間を延長する。

ドロキシドパ

脳内でノルアドレナリンという物質に変わる。パーキンソン病の進行期にみられるすくみ足に有効な場合がある。

進行期パーキンソン病の問題点

ふるえ(振戦)、固縮、無動症、バランスの悪さに加えて、パーキンソン病では、進行してくるといろいろな症状が現れます。
歩行の第一歩が出にくくなり、歩幅が狭く小刻みになります。
また、狭いところや方向転換時に、すくみ足がみられるようになります。
このすくみ足は、「1、2、1、2」と声をかけたり、床に歩幅に合わせてテープを貼ってあげるとしばしば解消されます。

パーキンソン病に対する外科治療

パーキンソン病の治療は薬物によるのが基本ですが、薬物による治療が難しい場合、特に薬剤抵抗性のふるえ(振戦)や抗パーキンソン薬による副作用の不随意運動(ジスキネジア)に対しては、専門医による外科的治療が行われています。
大脳基底核の中の特別な部分を温熱凝固する方法(破壊術)と、電極の埋め込み(脳深部刺激療法)を行う方法などあります。しかし、これを行える施設はごく限られているのが現状です。

なお、外科的治療とは言えども、あくまでも症状をとるものであって、パーキンソン病そのものをを完治させるものではありません。

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